第1回から第3回と好評だった、札幌移住計画「#さっぽろん」の第4回が開催されました!!!今回は「働き方最前線企業とスイーツの会」をテーマに、札幌でさまざまな働き方を取り入れた企業が熱いプレゼンを繰り広げ、座談会そして特別ライブと、予定不調和の展開に!?
札幌移住計画は、札幌のビジネスシーンを「人」の力で盛り上げることを掲げ、みんなの札幌移住計画5 改め「#さっぽろん」という企画を、半年に渡って全5回(+番外編2回)開催しています。働き方改革が推進されるなか「東京一極集中」が社会問題となっている現代。に憧れを持ちながらも「地方の労働環境ってどうなんだろう……」と疑問をお持ちの方も多いはず。そんな心配を払拭するように、札幌の企業でも働き方の多様化に力を入れる企業が増えてきているんです。
今回は、1月18日に東京で行われた第4回目の様子をお届けします。奇遇にも、東京は朝方から小雪が降り続き、昼頃にはみぞれに変わりつつありました。そんな第4回目の今回はのテーマは「働き方最前線企業とスイーツの会」。
イベントは、参加者全員で初対面の3人で合計1分半の自己紹介を行う、という無茶ぶりアイスブレイク企画からスタートしました。自己紹介後、企業プレゼンがスタートしますが、突然、主催者の気まぐれで、発表順が立候補制となるハプニング!
・株式会社ProVision
立候補の口火を切ったトップバッターは、2005年に設立され、札幌には開発センターとTechLabがあるという株式会社Provisionさん。スマホアプリや業務管理システム、RPAツールの開発・販売なども行っています。今回登壇した早坂さんは、会社内で唯一の「隊長」という正式な役職をもつそうです。
RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションの略で、定型作業をAIなどで自動化するもの。
昨年9月にバーチャル社員の花咲詩羽さん(写真↑)が入社。現在、社内ヘルプデスクとして花咲さんが、Provision内でのRPAの役割を担っています。既存業務が自動化されたり、定期的に業務メールが来るそうです。
働き方改革を行い、テレワークや時差出勤も可能となった株式会社ProVisionさん。それと並行して、多種多様なバックグラウンドを持つ社員を活かし、新たな取り組みも進めているそうです。
・株式会社キットアライブ
次に登壇したのは、2016年に設立されたクラウド専業のシステム開発会社である、株式会社キットアライブさん。代表の嘉屋さんが登壇です。社名は”Kit+Alive”の他に、”Kita+Live+北極星(北海道のシンボルマーク)”という意味も含まれています。北海道が好きすぎてこの会社を作ってしまったそう。
親会社はセールスフォースのコンサルティングパートナーである、株式会社テラスカイ。セールスフォースのプラットフォームを用いて、クライアントの業務改善を行うのが業務です。
エンジニアの残業時間に気を配り、月に10時間程度の少なさに抑えているとのこと。
また、SDGsへの取組も。地球環境にやさしい取り組みも進めています。飛行機が多くの二酸化炭素を排出する乗り物である事は知られていますが、それをなるべく使わないよう、遠方のクライアント様との会議はオンライン上で行う事がほとんどです。そもそもクラウドはサーバーよりも地球環境にやさしいとも言われています。
他にも、新たにノー・プラスティック・ポイント(NPP)という取り組みを始めました。1日の間にプラスティックごみを出さなければ1ポイント付与され、社内で使える500円分の会費と交換できます。
地球環境と仲良く付き合いながら、好きな北海道で無理なく働くことができる。そんなキットアライブ株式会社です。
・生活協同組合コープさっぽろ
3番目にプレゼンを行ったのは、道民にお馴染みの生活協同組合コープさっぽろさん。岩本さんが登壇しました。
生活協同組合は株式会社とは異なり、利益を重視するのではなく、協同の精神のもと、消費者自身が出資・運営し、消費者に還元する組織といえます。
コープさっぽろ自体は1965年に誕生。実は北海道の世帯の60%以上が組合員で、コープさっぽろの売上の9割以上が店舗と宅配です。
最近好評なサービスは、ファーストチャイルドボックスというもの。お子様が生まれた組合員様に、1~2万円相当の子育て用品をプレゼントする取り組みです。
課題先進地域である北海道で、SDGsの取り組みも行っています。しかも全ての項目。3事業領域・15事業もあるため、様々な角度から取り組めるのだとか。
実際に働くときの特徴は、コープさっぽろ内でキャリアアップできること。組織内での異動も活発です。活躍の場が幅広く、システム開発をする部署もあるなど、多くの人が活躍できる場を見いだせるのがコープさっぽろです。
・シグマインキュベーション株式会社
2014年の5月に札幌市の企業誘致事業により設立された、シグマインキュベーション株式会社から山野さんが登壇です。公共性の高いソフトウェアの開発会社で、具体的にはCADシステムや公的機関のWebシステムなどの開発を行っています。設立が比較的最近でありながら、採用は新卒中心です。社員の平均年齢は27.3歳。見た目も中身も若い会社です。
2019年の4月から12月の間の平均残業時間はなんと月3時間!サービス残業は一切ないそうです。同期間の有給取得率も80%を超える、まさにワークライフバランスが整っている会社であると言えそうです。
しかし、新卒が多いゆえの悩みを抱えているそう。それは管理職の不足。そのため、経験の浅い社員をまとめる人材や、組織を動かす大きな裁量を持ちたい人、プロジェクトマネージャーなどを求めているそうです。
・MUTANKプロジェクト
最後に登壇したのは、今年の3月に設立するのを目指している、MUTANKプロジェクトの星野さん。ワークシェアリングを事業化しようと取り組んでいます。
ご自身も4人のお子さんをもつお母さん。札幌での子育てのしにくさと、出産後の女性が職場に復帰しない現状を変えたいと考え、このプロジェクトを立ち上げたそう。
目標は「休みやすい・辞めやすい環境をつくる」こと。子供がいつ熱を出すか分からない状況で働くと、上司が困ってしまうと考え、職場に復帰しない事を選択する女性が多いそう。また、例えば旦那さんの転勤で札幌を離れなければならないかもしれないため働けない、と考えている人でも働ける環境があれば、きっと働いてくれるだろうと考えています。
具体的には、1人分の仕事を3人ほどで分担して取り組むこと。もし1人が休んだり辞めてしまったりしても、他の2人がカバーできるため、クライアント様との取引や委託された業務に穴を開ける事がなくなります。
このように、出産後の女性が復帰できる環境を整えることができれば、人材不足の解消にも繋がるのではないか?とも考えているそうです。
これぞ新しい働き方。ワークシェアリングが日本で働き方の一つとして選ばれる日は近いかもしれませんね。
企業紹介が終わったあとは休憩をはさみ、座談会が始まります。
今回は「スイーツの会」という事で、北海道でおなじみのお菓子が集結!ハンドドリップの淹れたてコーヒーを片手に、LeTAOのドゥーブルフロマージュや六花亭のマルセイバターサンドなど美味しいお菓子を楽しみました。
中でも一際目立ったのが乳製品・卵・小麦・白い砂糖不使用がコンセプトの、issue sweets labの焼き菓子。実際に食べてみると、普通のお菓子と比較しても遜色ないような味と食感。きび砂糖や甜菜糖を使用しているため、甘味が優しめであるのも特徴と言えそうです。
さて、座談会の前に、ここでも自己紹介がありました。企業参加者以外のみなさまです。
それぞれ境遇は違えども、北海道に対する愛はみな同じ。北海道には多くの人を惹きつける何かがあるのだろうと筆者も考えました。
座談会では「札幌で働くメリットとデメリットを教えて欲しい」「北海道の会社はどうやって探したか」「ベンチャー企業はぶっちゃけ新卒が欲しいのか」などの質問に、企業の方たちは真剣に語り、ディープな話が飛び交いました。北海道での採用の問題点も浮き彫りに。「就活生がたくさん来る就活イベントの参加にはお金がかかる」などといった採用のウラ話など、オフレコにしておきたい内容も盛りだくさんでした(笑)
再びの歓談タイム。札幌への移住を考えている人、企業同士での横の繋がりを作りたい人、移住計画仲間を探している人など、北海道を軸にした様々な話が飛び交いました。
北海道でも働き方が多様化している現状や、その多様な働き方をサポートする企業があることなど、様々な情報を知ることが出来たのではないでしょうか。
北海道は美味しいものが沢山あります。お菓子も然り。北海道愛にどっぷり浸った3時間でした。
最後は特別ゲスト、なかにしりくさんのミニライブで締めくくり。「あなたのすきなこと」など3曲を披露してくださりました!優しいけどちょっぴり苦いボイスに会場が包まれ、束の間のリラックスムードに。#さっぽろん 第4回も無事おひらきとなりました。
-なかにしりく-
ギター1本でどこへでも行くボヘミアン型シンガーソングライター。
まるで映画のように目の前の風景を一変させてしまう音楽世界。
ほろ苦く甘いビタースウィートな楽曲を、耳馴染みの良いハスキーな声と
繊細なファルセットを織り交ぜて歌い上げる。
近年は楽曲提供、映画出演など音楽に関わるコンテンツでも活躍の場を広げている。2019年11月より東京へ活動拠点を移し、全国へさらに活動の幅を広げる。
好きな豆はひよこ豆。
HP:http://nakanishiriku.com/
次回は #さっぽろん 最終回が2月12日に開催決定!「最先端テック企業と道産酒の会」が開かれます。札幌への移住に興味がある方はもちろん、北海道の様々なお酒を飲んでみたい方も、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
(ライター:寳福将成)